酸素インジケータは、タブレット状で有孔ポリ袋に包装され、酸素吸収剤と共にアルミラミネート袋に入っています。(酸素インジケータを包む透明なフィルムは破らずそのままご使用下さい)
酸素インジケータは酸素濃度 | 0.5%以上の時 | 青紫 | ● |
0.1〜0.5%の時 | 赤紫 | ● |
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0.1%以下の時 | ピンク | ● |
色変化の速度 | ピンク → 青紫 | (速い) | |
青紫 → ピンク | (遅い) |
(周辺の酸素濃度が0.1%以下となってから、1〜2時間後にピンク色となります) |
酸素インジケータの特徴および注意点
■酸素吸収剤と同梱され、無酸素環境にあっても、1年以上経過すると「青紫 → ピンク」への変色速度がたいへん遅くなります。(「ピンク → 青紫」への変色は素速く起こります)また、色合いもわずかにくすんだピンク色になる場合があります。
■保存対象物を包装し、酸素インジケータが一旦ピンク色になっても、保管場所(蛍光灯下)によっては、そのピンク色が白っぽくなる場合があります。この状態で酸素が混入すると「白っぽいピンク色」は、「青」に変色します。
■乾燥剤併用時と酸素吸収剤単独の場合とでは、色合いが異なります。
■グローブボックス内などの酸素の有無の確認には、グローブボックス内でアルミラミネート袋の封を切り、その変色を確認する方法をお勧めします。開封時にピンク色のままであれば、無酸素環境。ピンク→赤紫または青紫に変色すれば有酸素環境です。
1.対象物を専用保存袋に入れます。
2.アルミ袋の封を切り、酸素吸収剤(白色の袋)と酸素インジケータを取り出し、
保存袋に入れます。反応はすぐに始まるので、作業は手早く行って下さい。
3.密封クリップまたはヒートシール機で密封します。密封部分がシワにならない
ように注意します。
4.直射日光、蛍光灯下を避け、なるべく暗所に保管してください。
乾燥剤と併用または水分を吸収する対象物を保存すると、酸素吸収剤に含まれる水分が徐々に失われ、酸素を吸収しなくなります。そして、専用保存袋の表面からわずかに透過する酸素を吸収除去できなくなり、無酸素状態を維持できません。このような場合は、別売の無酸素・乾燥保存システム(A−25AZS)をお試し下さい。(近日発売予定)または、酸素を透過しないアルミラミネート袋 (ALー2027など) または完全密封ができるガラス容器などを使用して下さい。また、酸素吸収剤を1.5〜2倍量使用して下さい。(厳密な無酸素環境を必要としない場合は、この限りではありません) |
無酸素・乾燥保存システム(A−25AZS)は、酸素吸収剤A−750HSと合成ゼオライト乾燥剤AZー10Gおよびハイバリア専用保存袋により構成されています。 |
注意:シリカゲル乾燥剤との併用では、乾燥状態にはならない場合があります。→参照(湿度変化)
1.食品の保存には、絶対に使用しないでください。食品のカビ発生実験などにはご使用いただけますが、無酸素条件においても生育可能な食中毒原因菌などが存在しますので、危険です。 |
2.保存対象物に密閉部分が存在する場合は、その部分からは酸素が除去されません。(わずかな通気孔、隙間があれば酸素は除去されます。また、密閉度の低い容器でも中の酸素は除去されます) |
3.保存対象物に酸素吸収剤、酸素インジケータを直接接触させた状態で保存しないことをお勧めします。万一、その通気フィルムが破れるなどして、酸素吸収薬剤が流出し、保存対象物が被害を被ることを防止するための方法です。(ポリ袋、紙袋など密封度の低い容器に一旦入れてから密封包装して下さい) |
4.密封保存後は、25℃以下、暗所に保管して下さい。蛍光灯下などで保管すると酸素インジケータが白濁する場合があります。 |
5.保存袋にわずかな亀裂やピンホールが生じると無酸素状態になりません。 |
6.一度発生したカビやサビの拡大は防止できますが、除去は出来ません。 |
7.本無酸素保存システムを構成する酸素吸収剤など全てのパーツは、電子レンジなどによって加熱しないで下さい。 |
8.年に数回は、必ずインジケータの色を確認して下さい。また、インジケータの色がピンク色であっても、対象物に何らかの異常があるときは、ただちにご使用をお止め下さい。 |
9.保存対象物自体が何らかのガスを発生させる場合には、保存袋内でその濃度が高まるなどして、保存対象物に悪影響を与える場合がありますので注意して下さい。 |
10.約20%(酸素濃度分)の体積減少が起こりますので、対象物がつぶれないよう注意して下さい。また、保存袋が対象物に密着して、保存袋が破れたりしないよう注意して下さい。(このような恐れがある場合には、封をするとき、空気を多めに入れて下さい。) |
11.酸素吸収剤の通気面(両面)を保存袋、対象物で塞ぐと酸素を吸収しません。 |
12.市販のポリ袋などは酸素を透過させますので、無酸素状態にはなりません。(ほとんどの場合、一見厚手で酸素は透過しそうにない袋でもわずかに酸素は透過し、無酸素状態になりません) |
13.酸素吸収剤は酸素と反応するとき、わずかに発熱します。また、その際、酸素吸収剤近辺に結露が生じる場合があります。 |
14.基本的に酸素吸収剤、酸素インジケータの再使用はお勧めいたしません。ただし、充分な酸素吸収能力が残存する場合は、再包装しても無酸素状態に達します。 |
15.無酸素環境になると変色する色素(ジアゾ化合物)には使用しないで下さい。本来の色が失われる場合があります。 |